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3-6. 神戸港との相関を前提とした東播磨・姫路両港の振興方向の検討
東播磨港・姫路港のコンテナ化は、同じ兵庫県下にある神戸港の相対的な地位低下という問題も含んでいる。
しかし、本来神戸港は、北米航路、欧州航路等の基幹航路を中心とした世界のハブポートとしての発展を模索すべきであり、東播磨港・姫路港については、後背地のコンテナ貨物に見合ったアジア航路の開設、在来貨物取扱港としての機能強化等、あくまで地方港湾としての発展を模索すべきで、この結果生じる貨物流動の変化を「貨物の奪い合いとなるから問題」という形で捉えるべきではない。また、現在の物流コストの削減を求める荷主サイドの要請・動きは避けて通れるものではなく、これは東播磨港・姫路港背後地の荷主ヒアリング結果からも確認されている。
したがって、東播磨港・姫路港についてコンテナ化を進めることは、荷主サイドの選択肢を増やせるという要望に応えることになるとともに、非常時における神戸港の代替機能を持つことになる。同時に、在来荷役機能についても強化を図り、それぞれの港がそれぞれ独自の特色を打ち出していくなかで、近接する大港湾と地方港の相互補完体制の強化、棲み分けを進めることが必要である。

 

表4-6. 東播磨・姫路港の振興方向

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